【なぜお散歩ソングなのか】
以前、このブログにて『Walking on the Square』の歌詞についての個人的な考察を載せました。
その中で、『Walking on the Square』は究極のお散歩ソングであると話したかと思います。
以前の内容では、その所には触れていなかったので、今回はなぜ究極なのかについての個人的な考察を、以前の考察の蛇足にならない程度に、話してみたいと思います。以前も書きましたが、私はこの考察を書き終えるまで、ほかの方の考察を読んでいないので、同じような考察をされている方がいましたら、「ふーん、こいつもこのくらいは考えられるのね(後方腕くみ)」と温かく見守ってもらえると幸いです。
ではまず、この曲の歌詞に将棋の駒がちりばめられているのは皆さまご存じかと思います。
例をあげれば……
・今日の一歩を(歩)
・香りに誘われるように(香車)
・金木犀(金)
・銀の匙(銀)
・回すと飛んでいったんだ(飛車)
などなど
将棋の好きな宮尾美也さんらしさが、溢れているのが感じられますね。
今回はその駒について注目してみたいと思います。
というのも、宮尾美也さんの好きな駒は何かご存じでしょうか。
美也Pであれば、ご存じですよね。「香車」です。
この香車が今回の注目点なのですが、そもそも将棋の初期配置は皆さま分かりますか。
このようになってますね。
「香車」はそれぞれ、もっとも後列の両端に配置されています。「香車」の駒自体、前方であればどこまでも進めるのですが、初期配置の時点ですと2つ先のマスに「歩」がいるため1マスしか移動できません。
ここが大切な点なのです。
『1マスしか進めないのです。』
初期配置では1マスしか進めませんが、前にある「歩」が1マス進むと、「香車」も同じように1マス進めるのです。「歩」が「1歩」進むと、「香車」も「1歩」前へと進む。
互いに1マスずつしか動けない。これってなんだか、お散歩みたいじゃないですか?
相手の陣地という目的地へと向かって、少しずつ歩んでいるように見える様に、私はお散歩を感じるのです。この光景が歌詞の『そうだよ 一歩ずつ 一歩ずつ』にかかってくるんじゃないでしょうか。
【歌詞からみる宮尾美也の性格】
『Walking on the Square』の歌詞の中では、上記した「一歩」だったり「1コマ」、「また一曲」「もう一曲」といった1個単位の言葉がたくさん出てきます。たくさんやいっぱいといった多くの数を指すような言葉はこの曲では使用されていません。
これは、宮尾美也の性格からくるものではないかと考えます。
個人的にそれが顕著に表れていると思うのが、こちらのミリシタのオファーです。
書道大会で順位を決めないといけない仕事を任された美也ですが、姿勢が良いから満点、…だから満点と従来の順位ずけのための点数に捉われることなく、1人1人を見た上で、その子の良かったところを褒めて点数にしています。
この1人1人をしっかり見る。ということができる美也だからこそ、『Walking on the Square』においても、日常の1つ1つをありふれた風景にしないように見ることができ、それが歌詞に反映されているではないかと考えます。
こうしたことから、『1つ』というモノの見かたは、彼女にとって無意識かもしれませんが、とても大切にしていると見ることができるのではないでしょうか。
話を将棋の駒に戻します。
「歩」と「香車」関係において、「香車」が前に進むには「歩」が1歩前に進まなくてはいけません。
この進むというのが、「歩」という駒の名前の通り『1歩、歩く』というように捉えることができ、彼女にとってこの1歩がとても大切なのではないかと想像します。
そう考えると、将棋の駒を打つ音ですら、歌詞の『心に音楽がかかって』にあるように、宮尾美也さんの胸の高鳴りのように聞こえてきますね。
また、上記したような将棋の駒の進むスピードを街中を歩くようなお散歩と捉えた以外にもう一つ、人生という彼女のアイドルとしての生き方も表しているように感じます。
最後にそちらの考察をお話ししますね。
【一歩ずつ 一歩ずつ】
さて、お散歩であると言いながら、アイドルとしての生き方でもあると考えたのは、やはり「歩」と「香車」の進むスピードからです。前述したように、一歩ずつ着実に進んで行くのが、私も美也さんの歩くペースだと思っているところはあります。
でも、時にその歩みが人から見えづらかったりすることもしばしばあって、例えば、グリマス時代のイベント「怨霊!アイドル肝試しホテル」にある、美也さんのセリフなのですが「私、このホテルの歴史を勉強してきましたよ。廃ホテルになった理由も、ちゃんと説明できますよ~。どーんと、任せて下さい~。」というのがあるんですよ。
肝試しのお仕事を行うに辺り、歴史を調べることが大切だったのかは分かりませんが、他のセリフでホテルの歴史を語ろうとするのを、そこまで遡らなくてもいいと遮られます。
こんな風に、一見お仕事とは関係なさそうなことに時間を使ったり、努力をするところが、たびたび見られるのですが、こうした回り道かもしれないけれど彼女なりに考えて、1つ1つのお仕事に向き合ったりするところが、彼女の魅力であり生き方だなぁと感じます。そして、私はそんなところが、ホント好きなのです。
たとえ、その1歩は小さかったとしても、目標までの最短ルートでなくても、前へと進んでいることは確かですし、夢に向かっているのです。
そんな、彼女の一歩を私は愛おしく思いますし、その「彼女なりの一歩」をこれからも私自身、大切にしていきたいなと思います。
宮尾美也さん、そして『Walking on the Square』どちらもホントに魅力的だ。
来年も、宮尾美也さんのことをもっと知っていきたいな。